2006年9月17日
おかげさまで今年も地元宮城県での平成18年度「宮城県写真展」に出品し入選いたしました、今年は現在「アサヒカメラ」の月例コンテスト組写真の部で審査をされている写真家 丹野 誠志さんに審査していただきました。丹野さんは幅広い被写体を追いかけて多数の写真集を出版されている方で、特に日本列島の都市と農村への旅を続けている写真家です。
今回出品した写真はまさに奈良の古きよき時代を今に伝える室生寺シリーズの中の一枚です。タイトルは「女人高野「春」2005五重塔」です。平成17年度「NHK文化センター美術・写真大賞」で入選した「女人高野「春」2005」とペアで今年の夏に東北電力グリーンプラザで展示した作品です。これらの作品の根底には写真家「土門拳」の愛した室生寺を2005年にどのように表現できるか?をイメージして作品を作って見ました。意外な事に想像以上に昔の室生寺の雰囲気が写真に再現できてしまったのが予想外でした。それだけまだ日本には撮るべき被写体が残されているのだと感じました。この国宝五重塔は平成10年9月の台風7号で倒壊した巨木によって大きな損傷を受けてしまったことは記憶に新しいと思います。土門拳が撮影した当時はもちろん室生寺最古の建造物でした。現在はあたらし檜皮が葺かれ夕日に照らされて光る姿はとても美しくこの時代に土門拳が生きていたらきっと撮影していただろうと思います。修復が完了してから今年で6年です。長い年月この地に建ってきた五重塔にとっては本当に短い時間なんですね。
今年も地元、仙台のお仲間の方に見ていただく機会がまた出来て嬉しく思います。是非「宮城県美術館」に足を運んでいただけると嬉しいです。地元の写真関係の皆様、今後ともご指導ご鞭撻頂けますようお願い致します。
(展示会場)
開催期日:2006年11月14日(火)〜19日(日)
会 場:宮城県美術館・県民ギャラリー
時 間:9時〜17時(最終日は15時まで)